ご挨拶

乳腺内分泌外科 教授 大内 憲明1918年開設の旧第二外科の伝統を引き継ぎ、がんに関する研究・教育および診療に取り組んでいます。がんの診療では、国立がんセンター、宮城県立が んセンターなどの「がん拠点病院」を初め、多くの 診療機関・研究機関と連携しながら、科学的根拠に基づいた診療体系の確立をめざしています。

診療に関しては、まず、乳がんが挙げられます。今乳がんは、日本人女性のがんの中では最も多く、毎年増え続けていま す。 私たちは、乳がんの早期診断・早期治療に努めています。 最新の画像診断(マンモグラフィ、超音波検査、MRI、CT)を組み合せ、触ってもわからないような早期のがんも診断が可能になっています。

乳がんの治療においては、乳房を残す「乳房温存療法」を全国に先駆けて導入し、優れた成績を挙げています。 乳房温存療法によって、多くの患者さんがQOL(quality of life,生活の質)の高い治療法を選択されています。 一方で、進行して発見された乳がんの患者さん、再発された患者さんには、それぞれの病状に応じて、化学療法(抗がん剤)、内分泌療法、放射線治療を組合せ、治療効果を高めています。 最近、私たちは新たな取組みとして、がん遺伝子を標的とする分子標的治療と抗がん剤を組み合せた治療法を開発し、全国に展開しています。

最近の動きで特にご紹介すべき点として、2006年度からスタートした厚生労働省「がん対策のための戦略研究」があります。 ご存知のように、がんはわが国の死亡原因の第1位であり、第3次対がん総合戦略でもがん罹患率と死亡率の激減を目指しています。 2006年6月16日に、国を挙げてがん対策に取組むため、「がん対策基本法」が国会で成立しました。 がん戦略研究は、がん克服へ向けてのフラッグシップ研究と位置づけられています。 私たちはこの重要な臨床研究を推進しており、無症状の40歳代女性を対象として、マンモグラフィに超音波検査を併用した検診で乳がんによる死亡率が減少するかを検証しております。 乳がんの死亡率を下げるための方策(超音波による乳がん検診)を確立することが、対がん戦略を成功へ導く鍵となりますので、皆様のご理解とご協力をお願いします。

私たちの診療科は、日本外科学会、日本乳癌学会、日本乳癌検診学会、日本癌学会、日本癌治療学会等における学会活動を通して、質の高い診療を目指し、実践しています。 一方では、宮城県、仙台市、県医師会、市医師会等との連携を深め、地域医療にも積極的に貢献しております。 これからも、あらゆる診療の局面において、患者さんのQOLを重視しながら、最適な治療を行うよう、努めてまいります。

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